■科学館、天文台、プラネタリウムへ行こう
<写真は名古屋市科学館。 2010年に建替え予定 啓蒙活動に力を入れている>
様々な地方に、天体観察をはじめるのに最適な施設が点在しています。
天文学の専門家を学芸員にしている館も少なくありません。 さらに天体観測の実技指導まで行っているところも
少なくない為、科学館や天文台、プラネタリウムは是非とも活用して欲しいと思う施設です。
プラネタリウムも、昨今流行している実際の星空を無視した派手さやエンターティメント性を重視したものもありますが、
他方、実際の星空に忠実で、プラネタリウムそのものに目を向けさせるよりも、ホンモノの星を見てみたいといざなう
学習投影を大切にする館もまだまだ多く存在しています。 後者のような館では、
実際に星を楽しめるように観望会を開催したり、入門教室を設けていたりします。
そのような場所の職員さんは、心よりホンモノの星を多くの方に見てもらいたいと願って日々活動しておられます。
投影が終わった後、疑問に思っていること、どうしたらいいのか分からないこと、、実に多くの質問に的確な
答えを与えてくれるはずです。 投影が終わった後、状況が許せば積極的に近づいて声を掛けてみてください。
星見を始めたばかりの方が、星座早見盤で実際の星空でうまく探せないという声を耳にします。
球状に見える星空を平面につぶして印刷している早見盤では星の並びもいびつになり、
実際の星空の感覚とはかけ離れていることが原因の一つのようです。
プラネタリウムならば立体的に投影されるので、星の位置関係もはるかに覚えやすいでしょう。
何度か通えば、季節毎の有名な星や、星座を実際の星で見たときにすぐにわかるようになってしまいます。
もし地元に季節毎の星空を解説してくれるような場所があるならば何度か通うことをお薦めしたいです。
(この目的の場合、派手な天の川を自慢するところよりも、肉眼で見える星空を重視した館の方が混乱せずに済みます。
写真は名古屋市科学館プラネタリウムのツァイス4型投影機。自然な星空がすばらしい。
毎月、館独自のプログラムが学芸員自ら作成され、肉声による解説で興味深い。
解説に当たる学芸員さんも気さくで初心者の質問にも親切に答えてくれる。
明石市天文科学館。プラネタリウムの他、天文台も備え、観望会等の活動がよくなされている。
星好きなら一度は行ってみてほしい。 現在配置されているプラネタリウム投影機は
ツァイスイエナ製ユニバーサル23/3型。 国内最古の大型機だが星像は大変自然でほっとするものがあります。
(近々機種変更されるようですが、今の自然さを大切にした投影を守れるか注目されます)
明石市天文科学館展示の一部。 時と天文に特化しているというだけあって、展示内容は濃い。
時が星と密接に関係していることを実感できると思います。
名古屋市科学館主催の、観望会の様子。 都市部の明かりの多い公園だが、月や惑星等
街中で観望可能な天体を実際に見せて、指導を受けられるものもある。 小、中学生向けに
天体望遠鏡教室も実施されているのでこうした機会は活用したい。
都市部以外でも充実した設備と専門的観測を行う天文台もある。
天文台によっては一般公開されており、天文教育の良い場となる場合があります。
<写真は長野県にある小川天文台>
都市部を離れた天文台にも大口径のすばらしい望遠鏡のみならず
専門知識を備えた職員を配置する所もあり見逃せない。
同天文台にて当方撮影のM42。
写真のような迫力を肉眼で見ることができるのは良い空の下にある天文台ならではのもの。
山間でこそこうした天文台は生きてくると思います。
付設プラネタリウムにて観望前に学習できたり、曇天時にも何も学ばず終わることが
ないよう配慮される天文台もある。
いくつか科学館、プラネタリウム、天文台がどのようなところかを写真でご紹介
してみましたが、専門家によるアドバイスや実習は、その後の天体観察の姿勢に
大きな影響を与えるに違いありません。
お近くの施設探しに有用な情報を集めたHPをリンクでご紹介します。
日本プラネタリウム協議会HP
お近くのプラネタリウム探しには、全国の主だったプラネタリウムが加盟する協議会のリストが参考になります。
日本の科学館めぐり(科学技術振興機構)
分野別の科学館を検索できる。 「地球・宇宙」分野で探すと狙いに近い館が見つかる。
全国科学館・プラネタリウムリンク集 (お役立ちネットリンク内)
プラネタリウムのみならず、科学館を地方別に探すことができる。
PAOナビ プラネタリウム&公開天文台情報(アストロアーツ内)
全国のプラネタリウム、公開天文台の検索ができる。 天文雑誌「星ナビ」発行の会社だけあって
星に特化した館がさがせる。
ようこそ!公開天文台のホームページへ
全国の公開天文台の情報が掲載されている。 学術研究だけではなく、天文普及のために
一般に公開している天文台も少なくない。