機材の保守、調整をしっかり行い、末永くベストコンディションで使いましょう!^^
 お約束ですが、分解、改造等は自己責任でお願いします。


■ビクセン ニューアトラクス用ジュラポール三脚 DP-95のガタ解消 (2008.6.17公開)


 頑丈で軽量、人が載ってもびくともしないというほど強健なニューアトラクス用ジュラポール三脚DP-95も
何年か使っていると、上に赤道儀本体を載せてゆすった際にカクカクとガタが出る事があります。
 何をやってもガイドエラーが治らず、まだ明るいうちに遠征地に到着し組んでいるときにその原因がわかりました。
あろうことか三脚自体がガタついているではありませんか。 

 しかしいったいこの三脚のどこでガタが発生しているのでしょうか。 上からグイグイ押し付けてやれば
 ガタも取れそうなものですがどうしてもうまい具合にいきません。
 そこで現場で分解を試みました。

  

 分解は、赤道儀と連結するためのセンターボルトをゆるめきって抜き取り、下側にある3つの固定プレートを
 外してやれば架台部と脚部が分離できます。 六角穴付きボルトがそれぞれ2箇所、計6箇所で固定されています。
 脚部のアタマから生えているシャフトをここで挟むような形になっています。
 

  

  ガタの原因は、脚部のアタマに生えているシャフトのねじ込みが緩んでいた為でした。 いくらシャフト自体を上から押し付けても、
 下のプレートを強く固定してもガタがとれないわけです。 それどころかあまり強くプレートでシャフトを挟むと、緩める方向に
 力がかかってしまうのです。  動く部分は、シャフトにかぶせられた砲金製の割ブッシュとシャフトとの間で、ブッシュは挟まれて
 架台側に固定されています。 シャフト自体は客部のアタマに固定され動かないのが正解です。

  こんなところをねじ込みにする理由がわかりませんが、(圧入か打ち込みにすべきでは、、)ロックタイト等のネジロックで
 ガッチリ固定されていてしかるべきです。  が、、ユルユル。 そこで3本あるシャフトを全て一度抜き取り、
 自宅に戻ってからロックタイトを塗布し、しっかりねじ込みました。 もうこれで緩みません。

 そしてシャフトにかぶさっている割ブッシュは内側をグリスで潤滑し滑らかに動くようにします。
 シャフトを押さえる3枚のプレートの締め付けは加減して、強すぎず、弱過ぎず、、、です。

 ここを修正してからガイドエラーよサラバ!でした。 当日はM101他、当HPに掲載している春の銀河をVC200Lで
沢山撮りました。 三脚なんてメンテナンスは考えたこと無かったのですが、たまにはチェックしないといけない
部分なんでしょうね。 足元はやっぱり大事です。

 アトラクスでガイドエラーにお悩みの方、三脚も疑ってみてくださいね!^^


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