機材の保守、調整をしっかり行い、末永くベストコンディションで使いましょう!^^
お約束ですが、分解、改造等は自己責任でお願いします。
■ガイド鏡等へのスライドバー(アリガタ)直付け改造
(2008.3.9公開)
ガイドスコープをアリガタ/アリミゾでワンタッチ取り付けしたいという方も多いと思います。
鏡筒下面で固定する場合には問題となりませんが、タカハシのTGM-1や2のように外側からの腕で
横から掴む場合には、20cmクラスの太い筒を撮影鏡に用いる場合には、ガイド鏡のバンドが当たってしまい
具合がよくありません。 バンドも鬱陶しいのでいっそのことスライドバー(アリガタ)を直接取り付け
してしまったらどうだろう という改造です。
ビクセンのMC90Lをガイド鏡にしている方など、最初から鏡筒本体にスライドバーがついているので
無加工で実現できるのですが、もっと明るいガイド鏡が欲しい方は挑戦してみてはいかがでしょうか。
当方が永らく愛用しているビクセンのA80SへスライドバーSを直接取り付ける例をご紹介します。
ビクセンマーケティングや、協栄のオリジナルパーツとして販売されている
スライドバー。 これを取り付けてしまいます。
鏡筒に穴を開けてただネジ止めしただけでは、自重でたわんでしまうことは容易に想像できます。
そこで3mm程度の鉄板で裏打ちして自重でのわたみや、ボルトの締め付けによる変形を抑える方法を
考えなければなりません。 できれば鏡筒の内側形状にそって湾曲した鉄板があればよいのですが、
そう旨くは、、、、、
いいのがありました。 ホームセンターの金具等のコーナーで、水道管やガス管を建物等に固定する
「パイプバンド」。 各種サイズがありますが、今回のA80Sの内側にピッタリなサイズはNo22というものでした。
厚みも3mmほどありかなり厚手で固いです。 万力で挟んだくらいでは変形しないのでこれは期待できそうです。
400円でおつりがきました。
左右の平らな部分を切り落とし、円弧の部分を2等分すれば1個から2つの
補強部材を作成できます。 角は適当に面取りし、中央に6φの穴を
ドリルであけます。 部品のカットは、万力で挟み、金ノコやベビーサンダーで
加工します。 金ノコやドリルは日曜大工の範疇ですよね。
鏡筒を分解し、自分の使用ポジションにあわせて6φの穴を開け、
スライドバーを固定します。 ボルトはM6X15mmのものを使用しました。
なお、接眼部側はラックの出っ張りがあるので、縮めた場合にボルトと
干渉しない角度を考慮してください。
内側のナットは六角の平面が円弧の接線になるように向きを合わせると
収まりがよくなります。
写真のようにかなりの厚みがありますが、光ってしまっては都合が悪いので
カー用品やバイク用品コーナーで入手できる耐熱ブラックでつや消し処理します。
ネジ部はあらかじめマスキングして塗料がつかないようにしてください。
しっかり乾いてつや消しになってから組み立てます。
(下の写真は半乾き状態です)
ばっちり乾いたら組み立て。 ネジ部などはうすくグリスを塗ってねじ込むと
削れてしまうのを防止できます。 完成したA80Sガイドスコープ専用仕様。
ビクセンの60φ接眼部を始め、多くの屈折式接眼部は、左利きの人用のために
ファインダー台座をもう一つとりつけるネジ穴が最初から用意されています。
そこへ別売のファインダーアリミゾ台座をネジ止めすれば、標準とは反対側に
ファインダーを取り付け可能です。 ガイド鏡にする場合、後ろからみて左側に
ファインダーがあると撮影鏡に寄ってしまい使いにくいですから併せて細工しました。
こうして用意したA80Sガイドスコープ仕様をTGM-2へ取り付けた様子
力を加えてみたりしましたが、たわむようすもなくかなり強固な取り付けが
できているようです。 収まりもものすごくよくなりました。
実際に撮影に使用して問題がないことが確認出来次第情報追加いたします。
まずは鏡筒へのスライドバー直付け方法の一例としてご参考になさってください。