■天体写真を楽しむ

 当コンテンツでは、雑誌のフォトコンテストに入選することや、ものすごく美麗な「作品」を
生み出すことを目的とはしておりません。 ご自身で撮影し、その美しさやリアリテイをより
身近に感じて頂けるよう願っております。 たとえ本のように綺麗に撮れなくても、自分で撮った
天体写真は自分や身近な人にとって宇宙の姿を、より日常のものとすることでしょう。
 「そこそこ撮れる」レベルあたりでお楽しみください。 

 

 (上から下まで殆ど中古のビクセンという管理人の機材)


■最初は積極的にお勧めしたくない天体写真

  「天体写真を楽しむ」なんてタイトルのコンテンツでいきなりお勧めしたくないとはどういうことか、、、
 おかしいですね。 それは目的が「写真趣味」なのか、あるいは星そのものを楽しみたいか
 にもよります。 当サイトでは、いわゆる「写真屋」の方ではなく、星趣味な方を念頭に置いておりますので
 天体写真は星を楽しむ一つの手段と考えています。 その為、星や天文現象、宇宙の様々な面白さに
 あまり興味がないが、とにかく綺麗な写真が撮りたいという方はきっとこの先をお読みになっても
 ご満足いただけないでしょう。
 まずはじっくり肉眼で、双眼鏡で、そして天体望遠鏡で眼視観望を楽しみ、それからでも遅くはない
 思うのです。 

  そして天体写真は月や惑星ならば比較的安価に楽しめますが、その先にいくと
 恐らく知らない人はビックリするほどのお金がかかります。 (私は最初そう思いました)
 30万や40万なら激安機材で固めてなんとか、、、というラインです。 
 天文雑誌に載っているような写真を撮るには100万〜250万くらいの投資がされています。
 ハッとするような写真を見てどんな機材で撮影したのだろうか?
 紹介されている機材の値段を調べてみてください。 きっと驚くに違いありません。
  撮影地を見ると多額の資金を用いて海外遠征という事も。
 普通の生活をしている人でそんな余裕がある人は一部の方だけでしょう。 
 重症な方ですと600万ほども投入しているといいます。
  もはや私には常軌を逸した世界にしか見えません。 

  もっと健全に楽しむ事が普通になってこないと、
 多くの人と感動を共有できるような趣味として広がっていかないのではないか
 と危惧するばかりです。 


 もっともっと普通に楽しめる天体写真があっていいのに、、、。


 当HPではできるだけ安価な機材で、比較的一般常識的と思われる費用で
 楽しめる方法をご紹介できればと思っています。


  しかしながら最低レベルで楽しむとしても数十万の投資は覚悟せねばなりません。
 機材を買うことが大きな障壁になってしまうくらいなら、最初は天体写真なんかやらずに、
 まったりと眼視で星を楽しむほうがよっぽどステキだと私は思うのですが。


 もしこれから天文趣味を始めようという方、天体望遠鏡を買おうという方がここをご覧でしたら
 まずは当サイトのトップから順に目を通して頂きたいと思います。
 いきなりの天体写真は、星を楽しむ事を難しくさせてしまう
 最初は積極的にお勧めしたくないのです。
 月や惑星は手軽に安価に楽しめますからこの限りではありません。


 すでに眼視も楽しんでこられて、楽しみの幅を広げたいという方、先へお進みください。
 本当にやりたい方は、あらゆる障害を苦とも思わず楽しみに変えていかれるに違いありません。
 そんな方は本当は放っておいても我慢できずに足を踏み入れているのでしょう(苦笑)

 天文趣味、こと天体写真を楽しむために必要なのは
 お金というより、なんとかその先が見たい、、、という情熱なのだと思います。
 カメラという機械の力を借りて自分の視野を広げることができる という見方はいかがでしょうか。


■写真でもまずは入門書

 当サイトの最初のほうの記事でも入門書の熟読をお勧めしておりましたが、天体写真も同じです。
 ある程度の基礎知識がないと、初めての方はきっと分からない事だらけで当惑されると思います。
 いきなりネット掲示板で質問される方もいらっしゃいますが、大抵の質問の答えは入門書を一読すれば
 書いてある事だったりもします。 天体写真も、まずは入門書を読んでください。
 以下に管理人が実際に読んでお勧めしてもいいかな、というものを何冊かご紹介致します。


 「プロセスでわかる はじめての天体写真」
   八板 康麿 著  誠文堂新光社 ISBN-10: 4416298048

     

  天体写真といっても様々な種類の天体や天文現象があり、それに合わせて
 撮影方法が異なります。 この本では手軽にカメラと三脚だけから始める固定撮影
 にはじまり、惑星、星雲、星団のガイド撮影まで広く浅く理解できるように工夫されています。
 どうやって撮っているんだろう、、という疑問が豊富な写真と具体的な機材操作例で
 分かりやすくなっています。 フィルム時代の本なのですが基本は同じです。
 とっかかりの一冊に良いのではないでしょうか。 


 「望遠鏡・双眼鏡カタログ〈2007年版〉」
  月刊天文編集部(編) 地人書館 ISBN-10: 4805207809

     

  隔年で「月刊天文」(現在休刊中)の地人書館より出されている望遠鏡と双眼鏡の
 カタログ。 国内でその時点で入手可能な天体望遠鏡、スポッティングスコープ、
 双眼鏡がほとんど全て掲載されています。 2007年版の特集記事にデジタル一眼レフで
 できるだけ簡素な装備で手軽に天体写真を楽しむ為の具体例が紹介されています。 
  ふんだんにお金を掛けてやる例はあちこちで紹介されますが、
 この記事のよいところはとことん敷居を下げて多くの人が楽しめる撮り方を紹介している点です。
 フィルム時代には入門書が多かったのですが、デジタル時代に適した内容のまとまった
 記事としてはイチオシの内容です。 カタログ入手ついでに一冊どうぞ。お勧めです。


 「天体写真の写し方―ASTROPHOTOGRAPHY ANNUAL〈1999‐2000〉
  特集 屈折望遠鏡で星雲・星団を撮る 
  天文ガイド編集部(編) 誠文堂新光社 ISBN-10: 4416200072

    

 主に直焦点撮影をオートガイドで行うような方法を豊富な写真で紹介しています。
 フィルム時代の本ですのでナイフエッジ法等のピントあわせの基礎から機材の設営、
 AGA-1の紹介までされていて、主に星雲、星団の撮影をされようという方の参考書に
 良いと思います。 デジタルでも参考になる面が多いはずです。
 直焦点撮影の一冊目入門書におすすめ。


 「天体写真マニュアル―ビギナーからベテランへ」
  月刊天文編集部(編) 地人書館 ISBN-10: 480520317X

    

  こちらは、よりつっこんだ内容になっていますが、失敗の少ないコツのようなところまで
 しっかり細かく解説されています。 内容は最初に読むには難しいと思いますから、
 2冊目以降にどうぞ。 こちらもフィルム時代の本ですからデジタルでの画像処理等は
 参考になりませんが、機材の選定、設置方法、ガイドテクニック等は大変参考になります。
 タイトルどおり、この本でより鮮明な写真を楽しめるようになったという方も多いのでは
 ないでしょうか。 直焦撮影は特に充実した内容です。  管理人お気に入りの一冊。


  以上何冊かご紹介いたしましたが、デジタル一眼レフや画像処理等の、近年の手法については
 雑誌の記事を参考にするかWebをめぐる等して移り変わる情報を探して補ってください。


■何でも撮れる望遠鏡はない

 天文趣味に入りたての頃、よく遭遇する落とし穴が、
望遠鏡を買えばいろいろな天体写真がそれ1台で撮れると思ってしまうことです。 
私も最初そうでした。 残念ながら
 1本で何でも快適に絵になる望遠鏡は無いとお考えください。 
撮る対象に合わせて、適した望遠鏡を選ぶ必要があります

 これは、その望遠鏡が高いか安いかではなく、合っているかどうか、という問題です。

 つまり、撮影する対象が限られていれば、撮影に使う望遠鏡は1本で済みますが、
いろいろ撮ろうと思うと何本か望遠鏡が必要になる、ということになります。

 とはいえ、1本での守備範囲が広い望遠鏡から、特定の天体には抜きん出た
性能を発揮する反面、特定用途にしか使えないという専門家のような望遠鏡もあります。 
その差を作るのはどんな要素なのでしょうか? 大きく3つあると私は考えています。


 1.焦点距離
 2.明るさ(F値)
 3.イメージサークル(良像範囲)

 まずは焦点距離です。 これは画角に直結します。 どのくらいの範囲が写るのか?ということです。
 遠くに小さくしか見えない天体を、焦点距離が短い望遠鏡で撮影しても、ちいさく何かある程度にしか
 写らないかもしれませんが、長焦点の望遠鏡を使えば、渦巻きの銀河が大写しになるでしょう。
  逆に、大きく広がる大星雲を長焦点で撮影したらどうでしょうか、、、、はみ出して全体像がなんだか
 分からないものになってしまいます。 以下に同じ対象を3本の望遠鏡で撮影した例を載せてみます。


    
 一番左の360mmでは星に紛れてしまいよく分かりません。  このターゲットには一番右の1800mmのほうが
 迫力があるはずです。 


   
 左の800mmの望遠鏡とデジタル一眼では画角が狭すぎて全体像が収まりませんが、
 右の広いフォーマット面をもつ6X7判フィルムと560mmの短焦点な望遠鏡の組み合わせでは全体が収まり
 撮影対象がわし星雲ということもあって空を飛んでいるかのような広々した写真になります。
 撮影対象が広がりのある星雲の場合、焦点距離の短い望遠鏡が適し、前の例とは逆になります。

 天体写真をやる場合に真っ先に意識しなければならないのが焦点距離
 であることがご理解いただけたでしょうか。

  どのくらいの範囲が写せるのかを決める画角は選択するカメラのフォーマットでも変化します。
 (フォーマットとは、フィルムサイズやCCDのサイズとお考えください。
  6X7判フイルム、35mmフィルム、フルサイズCCD、APS-CサイズCCD、フォーサーズ規格CCD等)
 同じ焦点距離の望遠鏡でもフォーマットの異なるカメラで撮影すると写る範囲が変えられる
 ということです。

 分かりやすい例でいくと、デジタル一眼レフと、35mmフイルム一眼レフで同じレンズを
 使っても、写る範囲が違うのと同じです。 多くのデジタル一眼レフではAPS-Cサイズのフォーマットが
 用いられ、35mmフィルムカメラより面積が小さくなります。 ということはデジタル一眼で撮影した場合、
 画像に写っていない周囲にまだ写せた絵があったのに切り捨てたことになります。

  より広い範囲を写すには、フォーマットの大きいカメラが必要です。
 ですが、あまり広げてしまうと丸く淵が黒くなり、アイピースで覗いたときのような感じになります。
 その丸の中に収まるフォーマットで撮影しなければなりません。 望遠鏡自体がどのくらいの
 フォーマットまでカバーできるかを示すものが、イメージサークルです。

 35mmフイルムや、APS-Cサイズのデジタル一眼レフならば40mm以上のイメージサークルがあり、
 6X7判フイルムのように巨大なフォーマットのものは80mm以上の大きなイメージサークルが必要
 になります。 また広い範囲になるほど、淵にいくほどピントがずれ易く、明るさも中央部より
 暗くなりがちです。 これは拡大光学系である以上、ある程度は仕方のないことですが、
 できるだけ少ないに越したことはありません。
 一般的に広いイメージサークルをもつ望遠鏡のほうが、高額になりがちです。
 面全体を均一に写すことができる、いわゆるフラットな像の望遠鏡がもてはやされるのは
 こうした理由からです。

  以上は主に直焦点撮影での例でしたが、惑星を撮影するならば焦点距離が長く、
 遮蔽物が少ない(太いスパイダーがない等)ものが精鋭像を得やすい為、星雲や星団を
 狙うような短焦点大口径の望遠鏡では威力を発揮できず、逆に入門用によくある焦点距離が
 比較的長い屈折式や、反射式が侮れない働きをすることが多々あります。

  いきなり小難しいお話になってしまいましたが、1本で何でも撮れるわけではなく、
 撮りたい相手に合わせた焦点距離の望遠鏡が必要だということがご理解頂けましたでしょうか。

 では一体どんな対象がどんな焦点距離の望遠鏡で多くの方が楽しんでおられるのでしょうか
 実は焦点距離のみならず、撮影するターゲットによって撮影方法も変える必要がありますので
 こんどはそのあたりをご紹介します。


 ■対象により撮り方が変わる

  天体写真の撮影方法にはいくつかの方法があります。 主に以下のような手法です。

 1.コリメート法
 2.拡大撮影法
 3.直焦点法

  撮影法は、撮る天体によって適したものを用います。 といいますかその方法でないとうまく写せない為
 おのずとそうなるわけです。  おおまかに撮影対象と、撮影手法、用いる望遠鏡等の関係は以下のようになります。
 尺度はかなり主観的ですので雰囲気を掴む程度の参考にお考えください。
 焦点距離は 

   短焦点 →  300〜 500mm前後
   中焦点 →  600〜 800mm前後
   長焦点 → 1000〜2000mm前後

 と、ありがちな焦点距離で大雑把に振り分けてあります。

主な撮影対象 撮影法 焦点距離 対象の
大きさ
対象の
明るさ
望遠鏡(レンズ)
の明るさ
よく用いられるカメラ 難易度 赤道儀 費用
星野(星座) 固定撮影
カメラレンズ
標準〜広角
広大 - 大変明るい フィルム一眼レフ
デジタル一眼レフ
簡単 不要 大変安価
ガイド撮影 カメラレンズ
標準〜広角
広大 - 大変明るい フィルム一眼レフ
デジタル一眼レフ
簡単 小型 安価
コリメート 長焦点 大変明るい 暗い コンパクトデジカメラ 簡単 小型 安価
拡大 長焦点 大変明るい 暗い Webカメラ ほぼ簡単 小型 安価
直焦点 長焦点 大変明るい 暗い デジタル一眼レフ
フイルム一眼レフ
簡単 小型 安価
惑星 コリメート 長焦点 明るい 暗い コンパクトデジカメ 簡単 小型 安価
拡大 長焦点 明るい 暗い Webカメラ ほぼ簡単 小型 安価
散光星雲 直焦点 短焦点 暗い 大変明るい デジタル一眼レフ
フィルム一眼レフ
小型〜
中型
高額
散開星団 直焦点 短〜中焦点 割と明るい 明るい デジタル一眼レフ
フィルム一眼レフ
やや難 小型〜
中型
高額
球状星団 直焦点 中〜長焦点 割と明るい やや暗い〜暗い デジタル一眼レフ
フィルム一眼レフ
やや難 小型〜
中型
高額
惑星状星雲 直焦点 長焦点 割と明るい 暗い デジタル一眼レフ
冷却CCD
中型 大変高額
系外銀河 直焦点 長焦点 大変暗い 暗い デジタル一眼レフ
冷却CCD
大変難 中型 大変高額

 このように、大変手軽に楽しめる月、惑星から、難しく費用もかかりがちな系外銀河まで様々です。
 大雑把にいって、コリメート撮影を用いる月や惑星は手軽に安価に楽しめますが、直焦点撮影を用いる
 星雲や星団、系外銀河は機材が大掛かりになる為費用がかさみがちです。

  天体望遠鏡の選び方の記事でもご紹介致しましたように、焦点距離が長くなるほど、撮影の難易度と機材の
 費用が高くなります。 逆に短焦点で狙える比較的明るめの星雲ならば安くはありませんが、費用も抑えやすく、
 しっかり基礎知識を身に付けて練習すれば多くの方が楽しめるようになる程度の難易度です。 一応「難」に
 してありますが天体写真をまったくやったことのない方の場合です。

 最初は固定撮影が侮れない楽しさがありお勧めなのですが、光害の少ない良い星空が必要な為
 都会に住む多くの人には地理的な敷居ができてしまいます。 自宅のベランダや近所でトライできる為、
 これから天体写真を初めてみよう、という方は、まずは月からスタートすることをオススメします。
 では対象別の撮影方法を大まかにご説明致します。


■月を撮る(コリメート法)

 

 自宅から簡単な機材で面白いほど撮れるのが、もっとも身近な天体である月です。
 眼視観望も月からスタートされた方が多いと思いますが、撮影の手始めも月はいい対象です。


 ■用意するもの

   1.お手持ちの望遠鏡
   2.赤道儀、又は経緯台
   3.アイピース
   4.ユニバーサルデジカメアダプター
   5.コンパクトデジタルカメラ
   6.ムーングラス、またはNDフィルター


 ■機材の説明

   望遠鏡は短焦点から長焦点まで、割となんでもそこそこ楽しめるのが月です。
   入門用の望遠鏡でも十分すばらしい写真を撮ることができます。
   台は赤道儀にモータ-ドライブ付きが理想ですが、なければポルタ等の経緯台でも撮影可能です。
   経緯台で撮影可能な唯一の天体ではないでしょうか。
    アイピースは人間が覗いて月がやや小さめに収まる焦点距離のものを取り付けてください。
   4番のユニバーサルデジカメアダプターは、ビクセンやミードから発売されています。
   アイピースやドロチューブに挟んで人間の目の代りにコンパクトデジカメを覗く位置に固定する
   簡単な装置です。
   カメラは大袈裟な一眼レフよりも、月についてはコンパクトデジカメのほうが綺麗に写ることが多いです。
   いつも使っているデジカメで大丈夫です。 カメラの底に三脚取り付け用のネジ穴があればOKです。
   この穴を使ってユニバーサルデジカメアダプターにカメラを固定します。

   なお、練習すればユニバーサルデジカメアダプターがなくても、
   手持ちでアイピースにカメラを押し当てて静かにシャッターを切るだけで、そこそこ
   撮れるようになります。 とりあえず試してみたいという方は望遠鏡さえあればスタートしてみることが
   できますね。  さらに、最近のカメラ付きケータイをアイピースに押し付けて撮影することもできますから
   一度トライしてみてください。


    月は大変明るいので、そのまま撮影すると白くつぶれてしまうことが多いです。
   そこで減光する為に、ムーングラスかNDフィルターをアイピースにねじ込んでやります。
   ムーングラスなら最初からセットについているかもしれません。 もしなければ、望遠鏡専門店で
   お手持ちのアイピースの差込径に合ったNDフィルターをお求めください。 大抵は31.7mm径のものです。
   値段は2000円でおつりがくる程度です。 眼視観望でも使いますから半ば必需品でしょうか。


 ■撮影方法

   1 アイピースの差込口に、ムーングラスかNDフィルターをねじ込み、望遠鏡にとりつけます。
     天頂プリズムは外してください。

   2 月を導入し、人間が覗いて望遠鏡側のピントをあわせます。

   3 ユニバーサルデジカメアダプターにコンパクトデジカメを取り付け、それを望遠鏡のドロチューブに
     固定します。

   4 カメラのモードを「風景」(無限遠でピントが合う)モードにします。 なければそれに近いモードで試してください。

   5 ユニバーサルデジカメアダプターの上下左右微動を操作して、カメラの液晶に月が入るように調整します。
     (一度あわせたらその位置にシールを貼る等して目印にしておくと、次回から楽になります)

   6 カメラの液晶ではピンボケではないでしょうか。 この状態ではアイピースを覗いているように視野は
     丸く周囲が黒くなっているはずです。 そこでカメラのズームを望遠側にしていってください。
     すると淵の黒い部分(ケラレ)が視野の外にいき月と背景の空だけが液晶に収まるようになります。
     月撮影でのカメラ設定のポイントは、「風景モード」「ズームは望遠側」にすることです。

   7 シャッターを半押ししてカメラにピント出しをしてもらいます。 ピントはきましたか?
     多分少々ピントが甘いと思います。 この状態で液晶にズームが付いていれば拡大してください。
     そのまま望遠鏡側のピントを調節して一番月のクレーターがシャープに写るところで固定します。

   8 これでシャッターを切るだけですが、そのまま手で押したのではブレてしまいます。
     リモコンが使えるカメラならばリモコンか、セルフタイマーを用いて、手を用いずシャッターを
     切るのがポイントです。

   9 8の方法でシャッターを切ります。

  10 撮れます。^^



<以下随時構築します。 あまり期待せずお待ちくださいませ>

 当HP内の既存の記事で関連しそうなものにとりあえずリンクしておきます。
 お役立てください。

■惑星を撮る(コリメート法、拡大撮影法)

  1 月と同じ方法で惑星も楽しめます
  2 惑星に効果絶大!なWebカメラを使う。
    (Registaxの利用)

■直焦点撮影に挑戦!

  1 ターゲットに合わせた機材選び
     天体写真を考えた望遠鏡選び
     安価な赤道儀で直焦点撮影を考える
     長焦点でのガイドを克服する

  2 光害の少ない空を求めて

  3 眼視ガイドで修行する!?

  4 オートガイダーの使用
     安価にWebカメラとノートパソコンを使用する方法
     比較的安価でとても簡単なパソコンレスオートガイド

  5 フィルターワーク
  6 デジタル一眼はお手軽
  7 ダーク減算
  8 フラット補正
  9 画像処理(コンポジット他)
 10 画像処理せずありのままの写真を楽しみたい、、


■フィルムカメラのススメ
  1 天体写真に適したフィルム
  2 天体写真に適したカメラ
  3 フィルムの入れ方、出し方(35mm、6X7判)
  4 現像の出し方
  5 撮ったフィルムはそのまま楽しむ
  6 フィルムスキャナーの使用


■<番外編>太陽の撮影

  1 禁断のアレを使う方法



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